編集グループ〈SURE〉

吉岡忍・鶴見俊輔
脱走の話
──ベトナム戦争といま

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ふだん、この社会では「人を殺してはいけない」と教えている。なのに、戦争では?
いま起きている戦争に対して、何をしたらいいのかわからない……。四〇年前、ベトナム戦争から脱走したアメリカ兵を助けた経験を聞いて、みんなで考え、話した記録。
私たちは、軍隊から脱走できるか?
脱走した日本人をかくまえるか?

2007年4月中旬刊行

定価1,080円(本体1,000円+税)

四六判変型・120ページ

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鶴見▼……武谷三男が言ったことでよく覚えているのは、「抵抗運動、つまりゲリラは、同じ手を二度つかえない」。どんなに小さい運動であっても、そのたびごとに、まったく新しい手がなければ続けられない。いまそのことに思いをいたしている抵抗運動が、起こっているでしょうか?

吉岡▼……その兵士は激戦地にいたんです。彼の話では、敵のベトコンが正面に、自分を撃とうとして立った。でも、相手が彼の顔をみたら、黒人だとわかった。他の仲間の米兵たちは、全員白人だった。その黒人である自分を、撃とうと思えば撃てたのに、相手は撃たなかった。撃たずに、どこかへ行ってしまった。ベトコンたちは、黒人がアメリカで置かれている立場を知っていたに違いない。そういう相手と戦争を続けるのは、いやだ。撃ちあって殺しあったりしたくない、って彼は言いはじめた。

会場の男性▼日常生活の延長上に、仕事だからとか、地域のつながりとかで流されていって、気づいたら戦場にいる可能性だってあるんじゃないか。そういうときに、俺は人を殺さないって、声を高く上げられるのか。

会場の女性▼アメリカでいちばん仲のよい友だちが、兵士としてイラクに行きました。彼と彼の家族の人生が、大きな濁流に巻き込まれていく気がして、個人として何を言っても無駄なんじゃないかっていう気持ばかりふくらんで、答えが出ないんです。

会場の女性▼電車に乗ると、余裕のなさを感じるんです。乗り換えるとき、お年寄りがまごつくと後ろの人が「ちっ」て言う。毎日を生きることで精一杯という感じだから、他者に関心がなかったり、政府が決めたことについてことさら反対しようという気がおきないんじゃないかと思います。

本書は、二〇〇六年一二月二三日、京都市内で開かれた《セミナーシリーズ鶴見俊輔と囲んで》完結記念、公開寺子屋『ベトナム戦争って、なに? ──自分で考える今の世の中』の記録をもとに構成しました。ほかに飛び入りゲストも多数あり。

この本に関する記事

四国新聞8月30日付・脱走

姉妹編のご案内

『脱走の話』の姉妹編── 鶴見俊輔・小田実 著『手放せない記憶』も増刷しました。

四六判変型、112ページ。1050円(本体1000円+税50円)。

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