編集グループ〈SURE〉

鶴見俊輔
『敗北力 Later Works』2016年09月下旬刊行

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鶴見俊輔(1922─2015)、93年間の生涯。
最後のときまで、彼は自選の編集を続けていた──。

解説 加藤典洋(文芸評論家)

2016年9月下旬刊行

定価2,420円(本体2,200円+税)

四六判・上製、256ページ
発行・発売 編集グループSURE

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刊行のごあいさつ

鶴見俊輔さんは、自身の「Later Works」(晩年の仕事)のありかたについて、関心を抱いていました。

自分の「もうろく」が、どんなふうに、みずからの著作の上に作用をもたらすかについても。

老境というものが、ただ知的体力の衰えだけを意味するのではなく、むしろ、文章という表現行為にまつわる余計な飾り気を洗いさって、新たな風景の広がりにみちびいてくれるのではないか? ──そのような期待も、鶴見さんにはあったのでしょう。

ことに90代に入ってからは、みずからの文章の表題を記したカードを何度となく並べ替えて、この「Later Works」編集の構想を錬っておられたとのこと。この時期に入ると、著作として発表されるものは少なくなっていましたが、なお、こうした自選編集という行為を通して、社会へのコミットメントと意思表示を手放さなかったとも言えるでしょう。

「敗北力は、どういう条件を満たすときに自分が敗北するかの認識と、その敗北をどのように受けとめるかの気構えから成る」

「今回の原子炉事故に対して、日本人はどれほどの敗北力をもって対することができるか。これは、日本文明の蹉跌だけではなく、世界文明の蹉跌につながるという想像力を、日本の知識人はもつことができるか」(「敗北力」、2011年。本書より)

本書は、この鶴見さん自選(《著者自編 Later Works》)22篇に加え、晩年の《未発表詩稿》5篇、ならびに著者後期の《未収録稿》9篇から成る予定です。

鶴見俊輔さんが、最後のときまで営みを続けた思索の座に、読者のみなさまにも加わっていただきたく存じます。

鶴見俊輔著『敗北力 Later Works』は、9月下旬刊行の予定です。ゆかりの読者のみなさまに、予約申し込みによるご支援のお願いを申し上げます。

お申し込みをいただいた方には、本ができあがり次第、最優先で、責任をもって郵送にてお届けいたします。

2016年 文月

編集グループSURE(代表・北沢街子)

本書の目次

 《未発表詩稿》

無題/ため口/おぼつかなく/それをさがしあてたい/彼ののこしたもの

 《著者自編 Later Works》

なれなかったもの/敗北力/遠慮なく申します/人文研創立80周年記念講演/没後の門人として/日本人は状況から何をまなぶか/学校の外/この時代と会う山本宣治/茨木のり子伝 選評/われとともに老いよ/身ぶり手ぶりから始めよう/老人のつきあい/いつもそばに本が/上野千鶴子の軌跡/「井上ひさし」という不在/梅棹忠夫頌/中谷宇吉郎の文体/たっぱのある人/おはなしの必要/マッチのラベルにのる小人たち/受け身の力/二〇一一年を生きる君たちへ

 《未収録稿》

兵役拒否と日本人/神谷美恵子管見/この時代の井戸の底に/内にある声と遠い声/湯ヶ島での句会/善人(未発表)/小田実おぼえがき(未発表)/丸山真男と竹内好

あとがき

 〔目次は、変更する場合があります〕

鶴見俊輔『敗北力 Later Works』刊行のご挨拶 [PDF: 699KB]

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