山田慶兒
技術からみた人類の歴史

この時代に、
わたしたちは、
どこから来て、
どんな未来へと
向かうのだろう?
2010年9月中旬刊行
定価2,420円(本体2,200円+税)
四六判並製、192ページ
発行・発売 編集グループSURE
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刊行のごあいさつ
わたくしども編集グループSUREは、今秋、科学史家・山田慶兒さんによる畢生のレクチャー、『技術からみた人類の歴史』を刊行いたします。ゆかりの読者のみなさまに、ご案内を申し上げます。
この21世紀初頭、わたくしたちは、現代科学技術文明が到達した社会のただなかを生きています。ただし——、これは核と高性能ミサイルによる国家間の軍事技術競争に象徴されており、また、芸術やスポーツまでもが科学技術への従属の下に置かれる時代をも意味していると言えそうです。
こうした科学技術文明は、人間の歴史のなかでどのような道筋をへて形成され、さらには、これからいったいどこへ向かおうとしているのでしょうか。著者の山田慶兒さんは、日ごろの暮らしのなかの誰にも通じる言葉で、それを解き明かしていく必要があると感じておられます。
人類の技術の歴史は、旧石器時代、石と石とをぶつけあって打製石器がつくられたときから、すでに始まっています。こうした「道具」の種類が増えるにつれて、それに対応する概念——つまり、人間の言語も豊富になってきたことでしょう。
新石器時代にいたると、大規模な農業も始まり、さらには、世界のあちこちに、いわゆる「四大文明」が発展する時代へと移ります。
建築、船、車、織物……今日へと続く「技術」の原型は、すでにそのころにはほぼ出揃っていたのだと、山田さんはおっしゃいます。
ギリシアのターレスらに始まって、釈迦、孔子、ピタゴラス、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、孟子、荘子、ユークリッド……イエスにいたるまで、偉大な「人類の教師」たちが、続々と現れてきたのが紀元前600年ごろからの数百年間。
こうした人間の活動の三つの基本的要素〈作る(製作)〉〈知る(認識)〉〈表す(表現)〉——技術、科学、芸術——を、一人の個人のなかに統合して活躍するレオナルド・ダ・ヴィンチのような人物が登場するのは、それから千数百年を経てのこと……。
山田慶兒さんのレクチャーは、こうした人類の歴史を跡づけていくだけでなく、これの上に立ち、いま、わたくしたち一人ひとりが生きる場所での「土法」(その土地に根ざしたやり方)を掘り起こしながら、同時代の課題と取り組む方法へと道を開きます。
この時代、文明は栄えているのに、まさにそのこと自体が、なんとなく不安。だからこそ、わたくしたちがここに立ち至ったゆえんも、心得ておきたい。
そういう思いで、この一冊の制作を進めております。
なにとぞ、みなさまのご予約をお願いいたします。
2010年 水無月
編集グループSURE 一同(代表・北沢街子)
本書の目次
- まえがき
- レクチャー
- 人間の技術の始まり
- 「人類の教師」たち
- 道具——「体の延長」と「運動機能の延長」
- 機械の登場
- 作る・知る・表す
- 初の精密機械としての時計
- 風力、水車
- 産業革命、エネルギーを生産する
- 20世紀、ニュートン力学の終焉と物質観の変容
- 粒子から波動へ
- 通信、脳、分子生物学
- 身近なものの探究へ
- 質問と討議
- エッセイ「土法の思想」
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