編集グループ〈SURE〉

中川五郎
2017年11月下旬刊行
中川五郎『ディランと出会い、歌いはじめる』

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〝吟遊詩人〟としてのボブ・ディランへのノーベル賞授賞は、
「文学」の枠組みをも問いなおしているのでは?

2017年11月下旬刊行

定価2,200円(本体2,000円+税)

四六判・並製、160ページ
発行・発売 編集グループSURE
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刊行のごあいさつ

米国の歌手ボブ・ディランに、2016年秋、ノーベル文学賞の授与が発表されたことは、まだ私たちの記憶にも比較的新しいことかと思います。そのさい、もっとも注目された点は、授賞の理由に「ディランの詩は耳で楽しむもの、ホメーロスやサッフォーの時代から詩はもともと楽器と共に聞かれるものだった」(スウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス事務局長)と述べられたことではないでしょうか。つまり、ディランの受賞は、単に文字として書かれた「歌詞」が文学的に評価されたのではなく、まだ言葉が文字に縛られることのなかった古代の吟遊詩人のありようにまでさかのぼり、そこに始まる広い視野から「文学」をとらえなおして、彼の歌全体が「偉大なアメリカの歌の伝統の上に新たな詩的表現を創造した」とされたのでした。

ただし、そのさい、世間一般では、ディランが受賞を辞退するのではないか、ということや、ロック・ミュージシャンにノーベル文学賞がふさわしいか、といったことが取り沙汰されるばかりで、こうした授賞理由の本質的な部分に触れた議論がほとんど行なわれなかったのも事実です。そうしたなかで、ほとんどただ一人、いち早く、ディランへのノーベル文学賞授賞に画期的意味を見いだすコメントを発表していた論者が、フォーク歌手にして音楽評論家で、『ボブ・ディラン全詩集』などの訳書もある中川五郎さんでした。彼自身が、すでに50年を越える音楽家としてのキャリアの持ち主で、しかも、現在でも年間200回以上という驚異的なライブ数をこなしながら全国をまわりつづけています。つまり、改めて気づいてみれば、中川五郎さん当人も、また、もう一人の「ボブ・ディラン」とも言うべき生き方の実行者なのでした。

そうだ。この機会に、中川五郎さんに、ボブ・ディランという音楽家のこと、また、五郎さん自身が音楽とともに歩んだ歴史、そして、法廷で長くたたかい続けた「フォークリポートわいせつ裁判」のことまで、とことん話をきいてみよう!  そんな着想から生まれた1冊です。

哲学者・鶴見俊輔さんによる、「フォークリポートわいせつ裁判」での証人としての「証言記録」など、貴重な資料も収録します。

中川五郎『ディランと出会い、歌いはじめる』は11月下旬刊行予定です。ゆかりの読者の皆様に、予約申し込みによるご支援の申し込みをお願い申し上げます。

2017年神無月

編集グループSURE(代表・北沢街子)

著者について

1949年、大阪府寝屋川市生まれ。68年に「受験生のブルース」や「主婦のブルース」を発表。69年レコードデビュー。70年代にアルバム『25年目のおっぱい』、『また恋をしてしまったぼく』を発表。かたわら音楽評論、歌詞の対訳、チャールズ・ブコウスキーの小説などの翻訳を手がける。現在も、日本各地で旺盛にライブを行っている


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