荒井とみよ・黒川創
『富岡多惠子の仕事 詩と小説と評論と』

孤高のフロントランナーとして
富岡多惠子(1935-2023)が、
日本社会で切り拓いてきた軌跡
2025年4月下旬刊行
定価2,750円(本体2,500円+税)
四六判並製、192ページ
発行・発売 編集グループSURE
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荒井とみよ・黒川創『富岡多惠子の仕事』 刊行のごあいさつ
富岡多惠子(1935-2023)は、詩人として、小説家として、さらには、先鋭な批評家として、1950年代から21世紀に至るまで、日本の文学界でフロントランナーたる注目を浴びつづける存在でした。戦時期、大阪の下町に生まれ、生涯、この地の風土と言葉に、創作上の根を置く作家でもありました。また、家父長制的な日本社会、男性優位の世間に対し、女性という「性」に立ちつつ、果敢に懐疑と異議申し立てを向ける戦闘的な論者でもありました。 22歳での詩人デビュー作『返禮』(1957年)に始まる、鮮烈な詩作の数々。 『丘に向ってひとは並ぶ』(1971年)で小説に転じて、『冥途の家族』(74年)、『波うつ土地』(83年)、『逆髪』(90年)、『ひべるにあ島紀行』(97年)、『湖の南』(2007年)……と、話題作、問題作の発表が相次ぎます。 一方、『わたしのオンナ革命』(1972年)、『室生犀星』(82年)、『漫才作者 秋田實』(86年)、『中勘助の恋』(93年)、『釋迢空ノート』(2000年)、『西鶴の感情』(04年)といった批評や評伝などでも、時代や世間と切り結ぶ多くの名作を生んでいます。 ところが、70代なかばという年齢に至ると、一転して、長い沈黙に入ってしまいます。なぜ富岡多惠子は、そうした生きかた、仕事のしかたを選んだのか? 本書『富岡多惠子の仕事』では、富岡作品の長年の愛読者として知られる日本文学研究者・荒井とみよと、富岡との交流が深かった作家・黒川創が、彼女の諸作品をめぐる問題提起の発表を行ないます。そこから、翻訳者・斎藤真理子、フランス文学者・宇佐美斉らもコメンテーターとして討議に加わり、活発な議論が愉快に交わされていきます。 富岡多惠子、没後2年──。稀代の女性作家の再評価に向けて、生涯にわたる仕事の全容解明への試みです。 ゆかりの読者のみなさまに、ぜひともご一読いただきたく、ご案内を申し上げます。
2025年 卯月
編集グループSURE(代表・瀧口夕美)
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