鶴見俊輔・編
アジアが生みだす世界像──竹内好の残したもの

民衆のつながりの芽は、国の違いを越えて育ちうる──。
右に左にうつろいを続ける世相のなかにあっても、
歴史をつらぬく「抵抗」に、人が人らしく生きられる道すじを求めた竹内好。
竹内好が残したものから、未来にむけて、どんな知恵を引き出せるか?
21世紀の新しい世界像を提示する、世代間のリレー
2009年4月下旬刊行
定価1,870円(本体1,700円+税)
四六判並製、192ページ
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刊行のごあいさつ
竹内好氏が世を去って、30年余りが経ちました。しかし、竹内さんが考え、論じ残したものは、いまこそ、その意味をいよいよ増しているようにも思えます。
「国家」が肥大していくなかでも、それとは異なる方向をめざす民衆のつながりの芽が、国の違いを越えて育ちうることに、竹内さんは着目し続けました。また、右に左にうつろいを続ける世相のなかにあっても、歴史の時間をつらぬく「抵抗」というものに、人が人らしく生きられる道すじを求めようとした人でもありました。
竹内好が残したものから、未来にむけて、どんな知恵を引き出せるか?
本書は、それをテーマに、2008年12月、思想の科学研究会と編集グループSUREの共催によって京都で開かれたシンポジウム〈竹内好の残したもの〉の記録です。
86歳の哲学者・鶴見俊輔さんの企画によって、33歳の若き思想史研究者・中島岳志さんを基調講演者に迎え、そこに大澤真幸(社会学者)、山田慶兒(科学史家)、井波律子(中国文学者)、山田稔(作家)、黒川創(作家)の各氏らも加わって、世代を超えた議論が重ねられました。
その記録が、いよいよ出来上がりましたので、ゆかりの読者のみなさまにご案内いたします。
竹内好氏が論じつづけた「アジア」とは何であったか?
これを要に議論は広がって、21世紀の未来にわたる新しい世界像を、私たちに垣間見せてくれます。
2009年 卯月
編集グループSURE(代表・北沢街子)
本書の目次
- まえがき 鶴見俊輔
- 第一部 竹内好の残したもの
- 基調講演 アジア主義とナショナリズム 中島岳志
- 言葉にできないことを抱えて 大澤真幸
- 方法としての竹内好 山田慶兒
- 時間を飛び越える歴史観 鶴見俊輔
- 優しさと厳しさ 山田稔
- 竹内好と漢文脈 井波律子
- 第二部 シンポジウム──竹内好を考える「場」として
- 参加者
中島岳志/大澤真幸/山田慶兒/井波律子/山田稔/黒川創/鶴見俊輔
- 参加者
- シンポジウムのあとで──交流会
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