編集グループ〈SURE〉


2020年12月初旬刊行
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瀧口夕美
監修 中川裕
『子どもとまなぶアイヌ語』

商品写真
あそんで、まなぶ
話して、おぼえる

年齢を問わないアイヌ語入門書

2020年12月初旬刊行

定価2,640円(本体2,400円+税)

A5版並製、128ページ
発行・発売 編集グループSURE

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瀧口夕美『子どもとまなぶアイヌ語』(監修・中川裕) 刊行のごあいさつ

わたしたちは、自分が「ことば」を話しはじめたときのことを覚えていません。でも、幼い子どもたちの様子を見ていると、あるとき、一気に彼らがたくさんの「ことば」を話しだす時期となって、驚かされます。つまり、幼い子どもたちは、まだ十分に舌もまわらず、“ばぶばぶ”といった声だけを発しているころから、周囲の大人や年長の子どもたちの「ことば」を覚えて、自分のなかに取り込んでいるのでしょう。

「ことば」を話すこととは、たんに、単語を暗記して、声に出すことではありません。意味や使い方を理解してこそ、「ことば」は、話すことができるのです。子どもたちも、自身が話しはじめることに先立ち、他者の「ことば」をだんだんに理解するようになっていたはずです。このことは、大人のわたしたちが新たに「ことば」を習得する上でも、大切なポイントになりそうです。

どうやって「ことば」は話されるようになるのか?

ひとが話すという行為は、相手(そこでの共同体)とのあいだで、ことばの背後にある物事のとらえ方や発想のしかたを、ある程度は共有している、ということでもあります。そうでなければ、お互いのあいだで、「ことば」は通じあわないでしょう。ここで「共有」されているもの、それを「文化」と呼んでもいいのではないでしょうか。ですから、「ことば」を知るということは、これを手立てとして、背景にある文化を理解していくことでもあると思います。

本書の著者、瀧口夕美は、北海道の阿寒湖畔で、アイヌの母と和人の父のあいだに生まれました。生家はアイヌコタンのお土産屋さんで、著者自身も子どものころから、アイヌ舞踊を観光客に披露したりしながら、家業を手伝いました。でも、アイヌ語は知りませんでした。周囲のアイヌたちのあいだにも、すでに、日常的にアイヌ語を使う人はいなかったからです。

成人して、自分の内側にある「アイヌ」とは何か、もっと、それを知りたい、考えたいと思うなかで、アイヌ語をまなぶことに行きつきました。これは、一歩ずつ、その「ことば」を成り立たせている仕組みを考えて、理解していこうとする道のりです。著者自身にとって、こうしたプロセスは、アイヌの文化をより身近に鮮明なものとして見出す道筋ともなりました。

本書は、小学校入学前後の子どもたちから、大人たちの世代まで、だれもが「アイヌ語」に入門できる本、として企画されています。

あえて、「子どもとまなぶ」とタイトルに付した理由は、二つあります。

ひとつは、遊びながら「ことば」を身につけられる本にしたかったこと。親子のあいだでも、友人同士のあいだでも、人はこうやって「ことば」を受け渡してきたのだと思います。もうひとつは、大人がアイヌ語をまなぶ上でも、子どもの目線に立って発想してみることは、とても有効な方法となるからです。おそらく、それは、「ことば」を話しはじめるとき、だれもが子どもだったからでしょう。

ですから、本書は、子ども限定のアイヌ語教科書ではありません。

大人たちも、子どものような気楽さで、ぜひ、本書で「アイヌ語入門」にチャレンジしてみてください!

             

2020年 師走

編集グループSURE(代表・北沢街子)


瀧口 夕美(たきぐち・ゆみ) 1971年、北海道阿寒湖畔のアイヌコタンに生まれる。 明治学院大学国際学部を卒業後、編集者として勤務。 主な著書に、『民族衣装を着なかったアイヌ──北の女たちから伝えられたこと』 『安心貧乏生活』(ともに編集グループSURE)

監修 中川 裕(なかがわ・ひろし) 言語学者・アイヌ語研究者、千葉大学教授。1955年生まれ。

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