編集グループ〈SURE〉

中尾ハジメ
『2020年の原発問題』
2018年7月下旬刊行

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「3・11」、あのときから何が起こっているかについて、
私たちは、どの程度のことをすでに知りえているのだろうか?

冷静に、視野を大きく保って、これからの世界を生きぬいていくために

チェルノブイリ後、私たちが住んでいるのは別の世界です。前の世界はなくなりました。でも人はこのことを考えたがらない。
このことについて一度も深く考えてみたことがないからです。(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ『チェルノブイリの祈り』著者)

2018年7月下旬刊行

定価2,640円(本体2,400円+税)

四六判・並製、168ページ
発行・発売 編集グループSURE
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刊行のごあいさつ

 2011年、「3・11」の東日本大震災に伴って起こった福島での原発事故は、いまも巨大な災禍の爪痕を、この世界に残しています。  同時にあの事故は、私たち文明社会の住人が、どれほどの危険から、日ごろ目をそらせて生きてしまっているかを、つきつけてくるものでもありました。これは、過去形のものではありません。あの事故には、どうやらまだ解明しつくせていない部分も多く、そして、私たちの日々の暮らしは、ある程度はそこから目をそらせながらしか、保つことができないからです。いずれにせよ、事故の全貌がつかめていない以上、事故の収束がいつになるかもまだわからず、そのようなものとして21世紀の社会を生きていくことになりそうです。  ただ、ある程度、推測をつけられることもあります。  たとえば、ノーベル文学賞を受賞することになるスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチの『チェルノブイリの祈り』は、旧ソ連ウクライナのチェルノブイリの原発事故(1986年)から、10年の歳月を隔てて書かれました。それだけの時間を経て、ようやく少しずつでも見えてくるものが、こうした放射能禍には伴っているからです。さらに、今日まで、事故から30年余りを経て、初めてわかってきたこともあるように。  同様に、福島の原発事故についても、事故後10年という歳月を通して、やっと明らかになってくる事柄が、きっとあることでしょう。それ以上の時間を要することについても、また。  いまの私たちにできることは、できるだけ冷静に、謙虚に、ただ視野だけは大きく保つようにして、未来について考えていくことではないでしょうか。こうした気構えだけは、失わずにいたいと思います。  みなさまのお力添えをお願いする次第です。

中尾ハジメ 1945年、東京生まれ。環境社会評論家。著書に『スリーマイル島』(野草社)、『原子力の腹の中で』、『電気じかけの俺たち──原子力の腹の中で2』(ともに編集グループSURE)。訳書にL・オルソン『アンビヴァレント・モダーンズ』(共訳、新宿書房)、W・ライヒ『性と文化の革命』(勁草書房)ほか。

2018年皐月

編集グループSURE(代表・北沢街子)


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